BOLT Journal
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ねじのトラブル対策Q&A
第3回|ねじの強さと剛性
Q1.ねじの「強さ」とは、何を指しているのですか?(強度区分10.9を追加) 強さは主に「破断しにくさ」です。代表例として強度区分10.9は、高強度ボルトでよく使われ、引張強さが高いグレードです。ただし強い=万能ではなく、使い方と締結条件が前提になります。 Q2.「ねじの剛性」とは何が違うのでしょうか?(式で補足) 剛性は「伸びにくさ」で、材料のヤング率Eと形状で決まります。基本は k(剛性)=A..
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ねじのトラブル対策Q&A
第2回|ねじの材料
Q1.ねじには、どのような材料が使われているのですか? 一般的には、鉄鋼材料が最も多く使われていますが、用途に応じてステンレス鋼、アルミ、真鍮、チタン合金なども選ばれます。材料ごとに強度や重さ、耐食性や剛性が異なるため、使用環境に合わせた選定が重要です。 Q2.材料が違うと、ねじの強さはどのように変わりますか? ねじの強さは、材料の引張強さだけでなく、ヤング率の違いによっても締め付け時の伸び方や軸..
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ねじのトラブル対策Q&A
第1回|ねじの基本
Q1.ねじ山の形状に、三角形や台形があるのはなぜですか? ねじは「何を目的に使うか」で形が変わります。締結用のねじは、ゆるみにくさを重視した三角形が基本です。一方、力を伝える送りねじなどでは、効率のよい台形ねじが使われます。見た目ではなく、役割に合わせて形が選ばれています。 Q2.2条ねじや3条ねじは、普通のねじと何が違うのですか? 普通のねじ(1条ねじ)は、ねじのピッチとリード(1回転で進む距離..
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ねじのトラブル対策Q&A
ねじ専門用語集
有効断面積 複雑な形状をしたねじ部の強度を円柱に置き換えて評価する場合の断面積。呼び径とピッチから計算できる。 剛性 変形しにくさを表す。金属材料の場合、変形が小さい範囲では応力とひずみが比例するという「フックの法則」が成立します。その比例定数がヤング率です。炭素鋼系の材料では200GPa程度の値です。オーステナイト系ステンレス鋼の値はそれよりやや小さいですが、大差はありません。 ヤング率とせん断..
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ねじのトラブル対策Q&A
まえがき|ねじのトラブル対策Q&Aを始めるにあたって
ねじは、設計され、製造され、現場で使われてはじめて役割を果たします。しかし実際には、「ねじを使う側」と「ねじを作る側」の間には、見えにくい距離があります。設計や施工の現場には現場の事情があり、メーカーにはメーカーの前提や考え方があります。どちらも間違っているわけではありませんが、その前提が十分に共有されないまま使われることで、ねじのトラブルは起こります。 第一ボールト株式会社は、この..